こんにちは。
2015年5月半ばよりカンボジア事業部でインターンをしています、午頭(ごとう)です。
先日、カンボジア人スタッフと一緒に「カウンセリングワークショップ」を開催しましたので、ご報告したいと思います。
ソチェット(右方)と参加者(左側)
「カウンセリングは何のためにやるの?」
「カウンセラーが気をつけなければいけないことは?」
冒頭でソチェットが質問を投げかけ、参加者で意見交換をした後、ロールプレイングを行いました。
ペアに分かれてカウンセリング体験
その後、ソチェットがポイントをまとめた発表を行うと皆熱心にノートをとっており、
かものはしのスタッフにも、大変刺激になったように思います。
※コーチングとは、目標達成に向けて必要な「知識」と「スキル」と「ツール」を装備し、最短の時間で成果が上がるよう継続的にサポートしていく双方向のコミュニケーションプロセスを指します。
長時間にわたるワークショップだったので、気分転換になるよう初めにボールを使ったワークを実施したり、「傾聴(アクティブリスニング)」のスキルを紹介して、実際のカウンセリングに役立つものを話しました。 ワークショップ終了後に感想を聞いてみると、自分の抱えた問題を話したロールプレイングが印象的だったとのこと。他にも、「新鮮な学びがあった」「早速、家庭訪問やカウンセリングで使っていきたい」などの声も挙がりました。 たった1回の研修で全てできるようになるわけではありませんが、今回のワークショップで学んだことを活かして、経験を積んでいくことができればと思います。 一方、今回の発表者のソチェットにとっても、教える立場になることで様々な学びがありました。次回【後編】では、ソチェットにインタビューをしましたので、そちらをお伝えします。
ロールプレイング中のソチェット(左手カウンセラー役)と、JICFスタッフ・チョムラン
ライター紹介:午頭 由里恵
大学卒業後、大学等機関で事務職員として勤務。退職後、現在はかものはしカンボジア事業部で社会人インターン中。
「カウンセリングワークショップ」って何?
かものはしはコミュニティファクトリーの女性を雇用する際に、まず家庭訪問やインタビューを行います。また、働き始めてからも、ファクトリーを辞めてしまいそうな女性のケアや日々のトラブル解決のため、カウンセリングを行っています。 今年は、特に女性一人一人の成長をエンパワメント(※)するため、カンボジア人スタッフの能力強化に取り組みたいと考えていました。 ※エンパワメントとは、自分が持っている力を再認識し、取り戻して社会の中で力強く前へ進んでいくことです。 そんな折、日本国際協力財団(以下、JICF)様より、かものはしのカウンセリングスキルを学びたいとご依頼をいただきました。 これまでのカウンセリングの経験を体系立てるいい機会であること、スタッフのスキルアップにつながることから、今回カウンセリングワークショップの実施を決めました。 発表者は、カウンセラー歴4年のソチェット(と私)が務めました。
「怖い」と感じるのは自然なこと
ロールプレイングの所要時間は10分。2人1組に分かれて、1人がカウンセラー役を行います。 課題は「相手の仕事上の問題を見つけて、解決策を提案すること」。 私もJICFのスタッフ(サムオッさん)とペアを組み、カウンセラー役を体験しました。 簡単に自己紹介をして(カンボジア語の名前は覚えるのが大変です...)、 「最近仕事はどうですか?」と聞いてみました。 すると、サムオッさんは転職してきたばかりで、慣れない仕事と人間関係で様々なストレスを抱えているようでした。 「私も今の職場に来たばかりだから、人間関係にストレスがあるよ。でもだんだん良くなるよ」と伝えると すごく笑顔になってくれたのが嬉しかったです。 ロールプレイング後の発表の時間で、サムオッさんが感想を話してくれました。 「実はカウンセリングをされるとき、最初は怖かった。」 意外でした。 私の顔が怖かったのかと心配になりましたが、 「『この人が、マネージャーに自分の問題を話したりしないか?』と思って、怖かった。」 と、教えてくれたのです。考えてみれば、当たり前のことです。 私が誰かに言いつけるような人に見えたというよりは、初対面の相手でどういう人なのかわからない人、 そんな相手に自分の悩みを言ってもいいものか、と不安になりますよね。 同様の感想が他のグループからも出ました。 自分の問題を口にすることは、とてもデリケートなこと。 「怖い」と感じることは、とても自然なこと。 だからこそ、話したことに相づちを打ってもらったり、共感してもらうと安心する。 カウンセリングには、"安心感が大切"という学びを皆で共有できました。 今後女性たちのカウンセリングにあたる、かものはしのスタッフも、JICFのメンバーも、 「カウンセリングを受ける」側の気持ちを体験できたのは、 非常に学びの多いことでした。
皆のヒントになることを願って
私も最後の30分ほど時間をいただき、カウンセリングのヒントとして「コーチング(※)」を紹介しました。※コーチングとは、目標達成に向けて必要な「知識」と「スキル」と「ツール」を装備し、最短の時間で成果が上がるよう継続的にサポートしていく双方向のコミュニケーションプロセスを指します。
長時間にわたるワークショップだったので、気分転換になるよう初めにボールを使ったワークを実施したり、「傾聴(アクティブリスニング)」のスキルを紹介して、実際のカウンセリングに役立つものを話しました。 ワークショップ終了後に感想を聞いてみると、自分の抱えた問題を話したロールプレイングが印象的だったとのこと。他にも、「新鮮な学びがあった」「早速、家庭訪問やカウンセリングで使っていきたい」などの声も挙がりました。 たった1回の研修で全てできるようになるわけではありませんが、今回のワークショップで学んだことを活かして、経験を積んでいくことができればと思います。 一方、今回の発表者のソチェットにとっても、教える立場になることで様々な学びがありました。次回【後編】では、ソチェットにインタビューをしましたので、そちらをお伝えします。


大学卒業後、大学等機関で事務職員として勤務。退職後、現在はかものはしカンボジア事業部で社会人インターン中。