
インドで救出された1人の少女と レスキューファンデーションのスタッフの物語
救出された少女の門出を見送る(前編)
『そんな男と一緒に暮らすのはやめなさい。
よい仕事を紹介してあげるから』
このつらい気持ちを初めて理解してくれた。彼女を信じよう。
新しい生活を始めよう――。
明るい未来を夢見て、彼女についていった。
ところが、連れていかれた場所は、
信じられないことにデリーの売春宿だった。
無理やり体を売らされる、想像を絶するつらい日々が始まった。
信じた年配の女性に裏切られ、デリーの売春宿に売られてしまった
1人の女性のストーリーです。
インドで現実に起こっている、
だまされて売られてしまう子どもの問題の様子と、
売られてしまった以降のことがわかる記事です。
救出された少女の門出を見送る(後編)
この大きな問題に対して見て見ぬ振りをすることは簡単だ。
関わらない理由を見つけるのは簡単だ。
彼だって、ネパール人の少女から助けを求められたとき、
そうすることができたはずだ。
助けるということは、時にマフィアと対決しなければならない。
彼自身、生活のために出稼ぎにインドにきており、
人を助けるどころではなかったはずだ。
でも彼は少女を見捨てることをせずに、闘った。
僕も、危険を顧みずに闘う彼を、
見て見ぬ振りをすることはできない。
最前線で体を張っている彼を見殺しにしてはいけない。
後編は、救出された少女を見送る中で出会った、
レスキューファンデーションの1人のスタッフに
焦点を当てています。
"そのスタッフが団体に関わるようになった経緯"や、
"被害に合った少女を助けるということがどのようなことか"
ということも含め、実情を知っていただける記事です。
レスキューファンデーションについて理解を深める
インドの売春宿から約1300人を救出、レスキュー・ファンデーション
レスキューファンデーションは
その名の通り、売春宿や性的搾取の場所から、
少女や女性たちを助け出す(=レスキューする)
ことをミッションとした現地のNGOです。
年間300人ほどの少女・女性たちをレスキューし、
ムンバイ市内及び近郊で3つのシェルター(保護施設)を有し、
レスキューした女性たちの保護、リハビリを行っています。
レスキューファンデーションの概要や、活動内容について
詳しく知りたい方には是非オススメしたい記事です。
概要がわかりやすくまとまっている上、
インドでの子どもが売られる問題についても、
データを用いて実際どのような状況なのかを
詳しく紹介しています。
レスキューファンデーションの活動から見えてくるインド人身売買の実態

「私の命など、どうでもいいのです。
でも、スタッフは全力で守らなければならない。
だから、移動のルートもわからないように工夫しているし、
事務所も銃を持った見張りをつけたり、
いくつもの鉄格子で襲撃者が侵入できないようにしているの。
でも、それでもまだ心配なので、
もっとスタッフに手厚いサポートをしてあげたいと思っているわ。
ただ、私たちはこんなことでは屈しません。」
2011年と少し前の記事になってしまいますが、
レスキューファンデーションについてや、
代表のトリベニさんについて知っていただける記事です。
かものはしの代表の村田がトリベニさんと話した時のこと、
レスキューファンデーションのシェルターを訪問して印象に残ったことを
綴っています。